神戸新聞の報道によると神戸市は北神急行について来年6月1日から市営地下鉄西神・山手線との一体運行を始める方針を固めました。
神戸市が市営化を決めた北神急行電鉄(神戸市北区)について、来年6月1日から市営地下鉄西神・山手線との一体運行を始める方針を固めたことが9日、関係者への取材で分かった。今後、市会の審議などを経て正式に決定する。同市はこれまで、市営化の実施時期を「遅くとも2020年10月1日」としていた。
北神急行は北区の谷上と都心の新神戸を結ぶ。同市は今年3月、親会社の阪急電鉄から198億円で譲り受けることで基本合意した。相互乗り入れをしている市営地下鉄との一体運行が始まれば、谷上-三宮の運賃(550円)は現在のほぼ半額の280円となる見込み。
来年6月の市営化に向け、同市は近く、駅の券売機や改札といった関連システム改修費用などを補正予算案に盛り込む方針。北神急行の社員は神戸電鉄(同市兵庫区)に出向させ、同市が運行を神鉄に委託するという。同市は年内にも、北神急行の事業許可を国土交通省に申請する見通し。
北神急行は起点と終点の2駅のみで、谷上-新神戸間(約7・5キロ)の乗車時間は8分。利便性が高い一方、トンネル整備などで建設費が膨らんだことから運賃が高く、乗客数が伸び悩む要因となっていた。(石沢菜々子)
引用元
北神急行は神戸市の傘下となって存続、社員は阪急阪神ホールディングスの神戸電鉄に出向させたうえで、運行を神戸電鉄への委託ということとなりそうです。
神戸市としては市民・利用者には市営化のメリットとしての運賃値下げを図る一方、民間の神戸電鉄への委託という形で人件費の抑制をしていこうと考えていると思われます。
【追記】
神戸市からも正式に2020年6月を一体運行を目指すと広報しています。
http://www.city.kobe.lg.jp/information/press/2019/10/20191010042101.html
もう一つの神戸電鉄に運行を委託する目的は神戸電鉄に対する支援という側面もありそうです。粟生線に関しては存続問題が出ています。粟生線の押部谷~鈴蘭台は神戸市を走りますので神戸市としても決して無縁な話ではありません。一方、粟生線の利用客減少の歯止めの方策・支援などは固まっていないのが現状です。
そういった神戸電鉄を間接的に支援するためにも神戸電鉄に運行を委託させたうえで委託料を払っていくものと思われます。
一体運行化の時期も決まり、いよいよ北神急行としての運行は8ヶ月ほどとなりました。しかし、北神急行という会社は神戸市の傘下として残ることとなりそうです。また運用面で大きく変わることはなさそうで、新神戸での乗務員交代も制服こそ変わりますが引き続き見られることができそうです。
そういえば、10月の消費税増税後のこの運賃表も8ヶ月ほどだけのものとなりそうです。
北神急行市営化・一体運行についてはこちらの記事もご覧ください。
bengal103kobecity.hatenablog.com
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