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北神急行 神戸市営地下鉄へ譲渡へ!?

 
今日、1227日の神戸新聞に「北神急行、神戸市営化で値下げ 阪急と譲渡協議へ」という記事が出ました。(記事URLhttps://www.kobe-np.co.jp/news/sougou/201812/0011937272.shtml
記事の詳細はリンク先を見ていただきたいが、要約すれば北神急行神戸市交通局に事業譲渡し、西神山手線の一部としたうえで、運賃を値下げするとのことです。
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 北神急行の利用客の伸び悩みには高額な運賃があるとされています。現状では、初乗り(谷上~新神戸360円、谷上~三宮540円 さらに神戸電鉄線を利用するとその初乗りがかかってきています。(この運賃でも兵庫県・神戸市が年間13500万ずつ補助を出しています。)
神戸市側は人口が減少する北区の活性化・三宮方面への移動を増やすという目的があると考えられます。岡場以東に関してはJR宝塚線の利便性もあり、大阪方面への流動も大きいです。その状況であることから、北神急行を市営地下鉄にすることで、運賃を引き下げることで宅地開発など郊外の活性化を図っていきたいと考えているようです。
一方の阪急電鉄(以下阪急)側ですが、現状として、北神急行自身は400億円程度負債を抱えています。一方、純利益は1億円超となっており、利子負担は親会社の阪急が支払っている状況です。
なお、2002年に北神急行は同じく阪急子会社の神戸高速鉄道に施設を譲渡し、北神急行第二種鉄道事業者として運営しています。そのうえで、神戸高速鉄道20年間北神急行区間の鉄道施設を保有した後、残資産及び残債務はすべて阪急が引き継ぐという事情があります。すなわち、もう3~4年後には北神急行の負債を阪急は特別損失などの形で決算上は計上することになるのです。
また、三宮駅周辺の再開発をしている神戸市・阪急の両社であり、三宮における乗降客の増大も見込みたいところであると考えられます。
問題となるのはおそらく、北神急行の譲渡に際しての金額でしょう。北神急行の資産170億、負債400億抱えています。阪急側としてはかなりの部分の負債は引き受ける可能性はあると考えられます。(市側は4年分の利益+資産あるいは阪急・神鉄保有する株式を購入するというところが落としどころでしょうか。)
 
ところで、市営化された場合 (加算運賃がかからない場合ですが)運賃は谷上~新神戸・三宮は3区となり270円となります。谷上~新神戸90円ですが、谷上~三宮は半額という大幅値下げです。また、谷上より先の神戸電鉄区間にも大きな恩恵があり、三宮~谷上~有馬温泉は現状の930円が630660円に。三宮~谷上~三田は1060円が760790円となります。(値段に幅を設けたのは乗継割引がまだ確定していないため)
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北神急行譲渡の恩恵は神鉄沿線だけでなく北区20万人の多くに及ぶものかもしれません。

一方で、北神急行保有車両の7000系(全車両更新が終わりました)と北神弓子さんはどうなるかファンとしては気になるところでもあります。
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P.S. 神戸市からも正式にアナウンスがありました
北神急行の自助努力に関しても理解を示している記述があるのが印象的です。

(さらに補記) 
神戸市より、久元市長と杉山阪急電鉄代表取締役社長の会見が挙がっております




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